学位
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修士(学術) ( 東京大学 )
2026/09/20 更新
広い意味での専門は独立以降のラテンアメリカ近現代史、狭い意味での関心は「コーノ・スール」と呼ばれる南米南部諸国における国家と社会との関係をめぐる政治・社会史です。特に、これまで20世紀初頭のチリ・アルゼンチン・ウルグアイの3カ国を事例として、近代スポーツという特異な文化実践の一群が、近代国家形成という政治的プロジェクトといかなる関係性の下で展開してきたかについて研究してきました。
現在は1910年代から30年代初めまでのバジェ=イ=オルドニェス期のウルグアイについて博士論文を執筆しています。ウェーバーを端緒とする制度主義的国家論を理論的枠組みとしつつ、非人格的な権力としての近代国家が社会とどのようにして関係性を築こうとしたのかについて、スポーツ政策という福祉政策の(マージナルだが極めて興味深い)一局面の仔細な分析を通じてアプローチする、というのがこの研究の目的の一番外側の大枠として位置付けられます。
その大枠の中で、バジスモ(バジェが率いたコロラド党内部の改革派勢力、及びその政治志向を包括的に指す)による急進的政治改革とその一部としてのスポーツの位相、二大政党間及びコロラド党内部の政治的対立、その帰結としてのバジスモの停滞、「官僚(公務員)」という社会的アクターの勃興と政治的クライアンテリズムとの結びつき、といったトピックが論じられます。
また、こうしたナショナルな力学と並行して、ウルグアイのスポーツ政策のあり方を定義付けたのが、北米YMCA(キリスト教青年会)とIOC(国際オリンピック委員会)という、当時世界の周縁地域でのスポーツ振興を担っていた国際団体によるグローバルな力学でした。こうした国際団体によるスポーツ振興策とウルグアイのスポーツ政策との関係について、「帝国主義」や「文明化の使命」といった北米・ヨーロッパ的な視点からではなく、むしろこの関係性における小国ウルグアイの主体性、自立性に着目して論じてきました。
最近では、上記から派生して北米YMCAの海外宣教プロジェクト全体を視野に入れたラテンアメリカと東アジアとの比較や、(YMCAもその一部であった)南米におけるプロテスタント宣教の歴史、そして20世紀初頭のプロテスタンティズムとパン・アメリカニズムとのかかわりなど、スポーツ史の外にも関心を広げています。
修士(学術) ( 東京大学 )
スポーツ政策
政治史
スポーツ史
南米
チリ
アルゼンチン
ウルグアイ
ラテンアメリカ
オリンピック
YMCA
グローバルヒストリー
共和主義
パン・アメリカニズム
プロテスタンティズム
ライフサイエンス / スポーツ科学 / スポーツ史
人文・社会 / 地域研究 / ラテンアメリカ研究
人文・社会 / ヨーロッパ史、アメリカ史 / ラテンアメリカ史
東京大学 総合文化研究科 地域文化研究専攻 博士課程
2013年4月 - 2019年3月
東京大学 総合文化研究科 地域文化研究専攻 修士課程
2011年4月 - 2013年3月
東京大学 教養学部 地域文化研究学科ラテンアメリカ研究分科
2008年4月 - 2011年3月
チリ・カトリカ大学 交換留学生
2009年3月 - 2010年2月
東京大学 教養学部 文科三類
2006年4月 - 2008年3月
明治大学 法学部 専任講師
2021年4月 - 現在
東京大学 大学院総合文化研究科 地域文化研究専攻 助教
2020年4月 - 2021年3月
備考:教養学部前期課程スペイン語部会
東京大学 大学院総合文化研究科 地域文化研究専攻 教務補佐員
2018年4月 - 2020年3月
ベルリン自由大学 ラテンアメリカ研究所 訪問研究員
2017年9月 - 2018年2月
日本学術振興会 特別研究員
2013年4月 - 2016年3月
東京大学 教養学部 非常勤講師
2021年4月 - 現在
青山学院大学 非常勤講師
2019年4月 - 2020年3月
東京女子大学 非常勤講師
2018年4月 - 2020年3月
法政大学 非常勤講師
2016年4月 - 2020年3月
歴史学研究会
2026年6月 - 現在
Latin American Studies Association
2018年4月 - 現在
日本ラテンアメリカ学会
2016年4月 - 現在
North American Society for the Sport History
2013年4月 - 現在
International Society for the History of Physical Education and Sport
2012年4月 - 現在
歴史学研究会 委員
2026年6月 - 現在
団体区分:学協会
The International Journal of the History of Sport Editorial Board member
2026年6月 - 現在
日本ラテンアメリカ学会 理事
2022年6月 - 2024年6月
団体区分:学協会
二〇世紀初頭北米YMCAの世界展開とスポーツ―南米からの「文明化の使命」論再考― 招待
松尾俊輔
史潮 88 48 - 73 2020年12月
Sports Policy, Batllismo, and the Complexity of Party Politics in Uruguay (1911-1933) 招待 査読
松尾俊輔
Estudios Interdisciplinarios de América Latina y el Caribe 31 ( 2 ) 92 - 110 2020年12月
松尾俊輔
The International Journal of the History of Sport 2019年7月
南米スポーツ史研究―その生成・展開・展望に関する研究史的考察 査読
松尾俊輔
ラテンアメリカ・カリブ研究 ( 26 ) 18 - 28 2019年5月
Shunsuke Matsuo
Sudhistoria 8 10 - 36 2014年6月
ベネズエラを知るための60章
( 担当: 分担執筆 範囲: 第58章(野球――対米従属と国の誇りのはざまで) 第60章(その他のスポーツ――バスケットボール、サッカー、オリンピック競技))
明石書店 2026年6月 ( ISBN:9784750361277 )
ウルグアイを知るための60章
山口恵美子( 担当: 分担執筆)
明石書店 2022年7月 ( ISBN:9784750352879 )
ラテンアメリカ文化事典
ラテンアメリカ文化事典編集委員会( 担当: 分担執筆 範囲: 「ナショナリズムとスポーツ」「政策としてのスポーツ」「オリンピック」)
丸善出版 2021年1月 ( ISBN:9784621305850 )
Olimpismo: The Olympic Movement in the Making of Latin America and the Caribbean
Antonio Sotomayor, Cesar R. Torres( 担当: 分担執筆 範囲: Chapter 1: Sport Policy, the YMCA, and the Early History of Olympism in Uruguay)
The University of Arkansas Press 2020年2月
スポーツの世界史
石井昌幸ほか編( 担当: 分担執筆 範囲: 第12章 アルゼンチン、ウルグアイ、チリ:スポーツから見る南米の政治史)
一色出版 2018年10月
よくわかるスポーツ人類学
寒川恒夫( 担当: 共著 範囲: 「スポーツによる人種改良」?20世紀初頭アルゼンチンの身体・神経・精神と優生学)
ミネルヴァ書房 2017年
新版 ラテンアメリカを知る事典
大貫良夫ほか( 担当: 分担執筆 範囲: 「サッカー」「テレビ」「プロレス」「ペレ」「ボクシング」「まんが」「ロデオ」「メッシ」「マラドーナ」の各項目またはその一部を執筆、加筆)
平凡社 2013年
北米 YMCA の「海外事業」と南米―「文明化の使命」の不在、モンロー主義、土着化―
松尾俊輔
第47回日本ラテンアメリカ学会定期大会 2026年6月
Asia and Latin America in the “World at Play”: the YMCA and the Globalization of Modern Sports in Comparative Perspective
Shunsuke Matsuo
LASA/Oceania-Asia 2025 Congress 2025年11月
Global Sports and the YMCA beyond the "Civilizing Mission": the Case of Early Twentieth-Century Uruguay
Shunsuke Matsuo
The International Society for the History of Physical Education and Sport (ISHPES) Congress 2024 2024年9月
20世紀初頭南米における北米YMCAとスポーツ:「文明化の使命」論を超えて
研究課題/領域番号:21K00919 2021年4月 - 2025年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
松尾 俊輔
担当区分:研究代表者
配分額:2080000円 ( 直接経費:1600000円 、 間接経費:480000円 )
2021年度は、ウルグアイ及びアルゼンチンのスポーツや宗教に関する研究を渉猟し、20世紀初頭の近代スポーツ黎明期における各国でのYMCAの関わり方や、世俗化の過程、カトリックとプロテスタントの関係など、本研究にとって有益な知見を蓄積することができた。ただし、新型コロナウイルスの影響もあるのか、特に南米からの書籍取り寄せに時間がかかっており、一部はまだ目を通すことができていない状況である。
また、YMCAの世界展開の歴史についても、古典的な団体史叙述から最新の研究書までの主要な文献に目を通し、先行研究をまとめた上で、本研究の位置づけとそれが提供しうる貢献について、明確化した。とりわけ、YMCAが宗教的・文化的・人種的な彼我の「差異」を大前提としながら活動を展開した東アジアの事例との比較において、本研究が扱う南米の事例は旧来とは異なる視座を提供できるものと確信した。他方で、とりわけYMCAの古い団体史研究に現れる南米関連の叙述はしばしば一面的で表層的なものにとどまっているため、今後は現地の資料を十分に発掘しなければ、具体的に当地のYMCAがどのような意図のもと組織運営を行い、また市民や公的機関とどのような関係性を築いたのか、なかなか実像が掴めない点に困難を感じている。
また、アルゼンチン・ウルグアイ・ブラジルの3か国におけるスポーツ研究を牽引する3名の研究者とオンラインで打ち合わせを行い、本研究の内容に関しても有意義な意見交換を行った。
20世紀初頭ウルグアイにおけるスポーツ政策に関する政治思想史的研究(1911-1933)―国家と社会との関係性をめぐる共和主義の観点から―
2017年4月 - 2018年2月
日本科学協会 笹川科学研究助成
松尾俊輔
担当区分:研究代表者 資金種別:競争的資金
The Early History of Olympism in Uruguay (1911-1924): A National-Global Perspective
2017年1月 - 2017年12月
国際オリンピック委員会付属オリンピック研究センター 博士課程生研究助成プログラム
松尾俊輔
20世紀前半の南米南部三カ国における近代スポーツの発展に関する歴史的研究
2013年4月 - 2016年3月
日本学術振興会 特別研究員
松尾俊輔
ラテンアメリカ文化
2021年4月 - 現在 機関名:明治大学
スペイン語(初級)
機関名:明治大学、東京大学、法政大学、青山学院大学
スペイン語(中級)
機関名:明治大学、東京女子大学
スペイン語(上級)
機関名:明治大学
角川まんが学習シリーズ 世界の歴史 制作協力
役割:助言・指導
KADOKAWA 2016年11月 - 2021年2月
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