2026/04/10 更新

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オオタ トモミ
太田 知実
OTA TOMOMI
所属
学部 文学部 専任講師
職名
専任講師
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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 多様性を志向する教師教育の国際比較研究

    研究課題/領域番号:23K22244  2022年4月 - 2026年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(B)

    佐藤 仁, 田中 光晴, 青木 麻衣子, 高橋 望, 林 寛平, 島埜内 恵, 菊地 かおり, 太田 知実, 伊藤 亜希子, 川口 広美

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    配分額:16640000円 ( 直接経費:12800000円 、 間接経費:3840000円 )

    本年度は、「多様性を志向する教師教育」の各国の状況を共有しながら、さらなる論点の追求を進めた。6月には日本比較教育学会第59回大会において、「多様性を志向する教師教育の政策展開-アメリカとニュージーランドに着目して-」と題してラウンドテーブルを行った。ラウンドテーブルでは、特に政策に焦点を当てて、アメリカで展開される社会正義を志向する教師教育、またニュージーランドで展開されるマオリやパシフィカの児童生徒を念頭に置いた教師教育の進展を議論した。また、イギリスの事例として、教師教育における反人種主義フレームワークの分析を行い、その開発者を招いたセミナーを開催した。こうした議論を通して、各国の文脈に基づく特徴を解明するとともに、共有できる論点の検討を行った。
    現地調査としては、ドイツ、韓国、イギリス、オーストラリアでの調査を行った。ドイツでは、特にインクルーシブな教師教育をめぐって、大学での取り組みを調査し、モジュールの活用を通したカリキュラム開発の実態を明らかにすることができた。韓国については、いわゆる多文化化という社会的状況を背景に、広く一般に文化的多様性を理解する教育の進展を確認することができた。オーストラリアについては、特に研究ベースの議論として、移民の背景の教師の存在に着目して、教員集団の多様性をめぐる議論を検討した。イギリスについては、上述した反人種主義フレームワークの具体的内実を探った。
    また、本研究の枠組みと大きく関わる文献として、OECDが2023年に発表した報告書「Equity and Inclusion in Education: Finding Strength through Diversity」を取り上げ、その翻訳作業を進めた。翻訳を進めながら、基礎的な概念を全体で共有することで、使われる言葉の意味の統一を図ることができた。

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  • 現代米国教員養成における学生の「教員志望離れ」を防ぐ実践動向に関する研究

    研究課題/領域番号:21K20275  2021年8月 - 2025年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  研究活動スタート支援

    太田 知実

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    配分額:2990000円 ( 直接経費:2300000円 、 間接経費:690000円 )

    本研究は、米国教員養成で、教員志望離れを抑止すべく、教員志望者に厳しく断罪的に向き合うのではなく、彼らを共感的・受容的に支援する実践・制度が模索・検討される状況に焦点化し、その存立要件を解明することを目的とする。
    今年度は、昨年まで主に文献調査・分析を進めていたボール州立大学における「地域実習基盤型」実践について、渡米調査を行った。同大学の教員養成のシステム・仕組みを確認したうえで、教師教育者(大学教員・現職教員・地域住民など)や教員志望学生へのヒアリング調査を行い、制度・実践両面から、教員志望学生を支えられる教員養成の在り方について資料・情報収集を試みた。
    そこで得られた知見を分析・検討し、一部の知見については、国際学会で研究発表を行い、研究論文として成果をまとめた。同実践で得られた知見は以下の通りである。第一に、制度面に注目すると、大学は様々なスタンダードやアクレディテーションとの折り合いを付けながら実践を行っていること、トップダウンで示されるものとは別に、専門家集団によるスタンダードの開発・普及が行われていること、教育実習制度における支援の工夫・充実が図られていること、奨学金制度等を活用して教職志望学生を増やす試みがあることが分かった。実践の焦点に注目すると、学生の“弱さ”への理解が進み、その支援が重視されていること、学生が「教員としてのアイデンティティ」を獲得できるように支援されていること、学生のみならず教師教育者同士が協働的に学び合い、自らの教師教育を反省的に発展させていることが明らかになった。

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