研究分野
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人文・社会 / 日本史 / 近世史 対外関係史 キリシタン史
2026/03/07 更新
人文・社会 / 日本史 / 近世史 対外関係史 キリシタン史
「禁教期の日本宣教とコンフラリア規則の改定」 査読
清水有子
『明治大学人文科学研究所紀要』 91 2024年3月
豊後臼杵藩の村社会における女性類族の婚姻状況をめぐって 招待
清水有子
バチカン図書館所蔵マリオ・マレガ資料の総合的研究 364 - 383 2022年3月
徳川家康のメキシコ貿易交渉と「鎖国」 招待
清水有子
南北アメリカ大陸 : 〜一七世紀 283 - 304 2022年2月
キリシタン禁制史の研究状況と課題 招待
清水有子
キリシタン歴史探求の現在と未来 77 - 100 2021年3月
スペイン帝国の文書ネットワーク・システムとフィリピンーインディアス総合文書館所蔵フィリピン総督文書の検討- 招待 査読
55 - 75 2019年3月
フィリピン(ルソン)の日本人居住地と日本町—Japanese Quarters and Cities in the Philippine Islands(Luzon)
清水, 有子
環日本海研究年報 24 9 - 16 2019年3月
清水 有子
歴史評論 834 17 - 27 2019年
清水 有子
国書がむすぶ外交 なし 81 - 110 2019年
朝尾直弘『鎖国』の現在 査読
清水 有子
日本史研究 688 61 - 74 2019年
清水 有子
戊辰戦争の新視点 上 148 - 164 2018年
フェリペ2世の東アジア政策―スペイン帝国の海外情報収集と分析の特性 ― 査読
清水 有子
洋学 25 31 - 58 2018年
清水 有子
歴史学研究 = Journal of historical studies / 歴史学研究会 編 958 ( 958 ) 2 - 13 2017年6月
清水 有子
キリシタン大名―布教・政策・信仰の実相― なし 121 - 140 2017年
京極高次・高知 査読
清水 有子
キリシタン大名―布教・政策・信仰の実相― なし 305 - 319 2017年
織田信秀・秀信 査読
清水 有子
キリシタン大名―布教・政策・信仰の実相― なし 297 - 304 2017年
浦上潜伏キリシタンの信仰―没収・伝来書物の検討を手掛かりにして― 査読
清水 有子
『明治学院大学キリスト教研究所紀要』 第47号 ( 第47 ) 35 - 57 2015年1月
清水 有子
『京都ラテンアメリカ研究所紀要』 第14号 ( 第14 ) 1 - 9 2014年12月
近世日本のキリシタン禁制―地球的世界と国家・民衆― 査読
『歴史学研究』第924号 ( 第924 ) 66 - 76 2014年10月
イベリア・インパクト論再考―イエズス会の軍事的性格をめぐって― 査読
清水 有子
『歴史評論』 第773号 ( 第773 ) 78 - 97 2014年9月
キリシタン関係法制史料の研究 査読
『キリスト教史学』 第68号 ( 第68 ) 106 - 129 2014年7月
浦上一番崩れにおける長崎奉行所のキリシタン教書類収取をめぐって‐「耶蘇教叢書」との関係と浦上村民の自己意識- 査読
『明治学院大学キリスト教研究所紀要』 第46号 ( 第46 ) 131 - 160 2013年12月
島津義弘の東南アジア貿易 査読
清水 有子
『日本歴史』 第775号 ( 第775 ) 94 - 102 2012年12月
畿内の初期宣教に関する一考察―三好長慶の承認・保護をめぐって―
『キリシタン文化研究会会報』 第140号 ( 第140 ) 1 - 15 2012年11月
会員新刊紹介:折井善果編著『ひですの経』(キリシタン研究第48輯)
『キリスト教史学』 66 ( 第48 ) 157 - 158 2012年7月
清水 有子
『キリシタン学研究』第13号 ( 第13 ) 1 - 30 2011年11月
16世紀末におけるキリシタン布教の実態‐洗礼者数の検討を通して‐
清水 有子
明治学院大学キリスト教研究所紀要 ( 43 ) 279 - 321 2010年12月
日本近世史部会12月例会報告要旨:慶長年間キリシタン政策の再検討 -島津氏の外交・貿易政策を踏まえて-
2010年7月
ヴァリニャーノの書状(3)‐1599年10月22‐28日付、志岐発、フアン・デ・リベラ宛‐
2010年4月
清水 有子
歴史評論 ( 711 ) 95 - 99 2009年7月
日西外交と「鎖国」の生成
2009年6月
日本・スペイン断交(1624年)の再検討‐江戸幕府「鎖国」政策の形成過程‐
清水 有子
歴史学研究 ( 853 ) 1 - 15,48 2009年5月
新刊紹介 鈴木康子著『長崎奉行の研究』
2008年2月
元和九年海外交渉制限令をめぐって‐元和期のキリシタン問題と「鎖国」政策‐
清水 有子
花園史学 ( 28 ) 31 - 58 2007年11月
清水 有子
南島史学 ( 67 ) 42 - 70 2006年5月
清水 有子
キリスト教史学 59 85 - 108 2005年7月
清水 有子
南島史学 ( 63 ) 40 - 61 2004年4月
ヴァリニャーノの書簡(2)
2003年12月
会員新刊紹介:大泉光一『メキシコにおける日本人移住先史の研究‐伊達藩士ルイス・福地蔵人とその一族‐』
キリスト教史学 57 167 - 169 2003年7月
村井早苗著『キリシタン禁制と民衆の宗教』
2002年12月
A.ヴァリニャーノ、1598年10月16日付、長崎発、総会長宛書簡
清水 有子
研究キリシタン学 ( 3 ) 103 - 118 2000年11月
清水 有子
歴史学研究 ( 740 ) 37 - 40 2000年9月
寛永鎖国と宣教師の入国問題~イエズス会巡察師A・ルビノ一行の日本入国事件を中心に~
清水 有子
史学 69 ( 2 ) 235 - 261 2000年3月
清水, 有子
吉川弘文館 2024年10月 ( ISBN:9784642043656 )
キリシタン1622 : 殉教・列聖・布教聖省400年目の省察
川村, 信三, 清水, 有子, キリシタン文化研究会( 範囲: 清水有子「慶長・元和期の禁教・殉教と托鉢修道会」;清水有子「終章」)
教文館 2024年1月 ( ISBN:9784764261792 )
近世日本のキリシタンと異文化交流
大橋, 幸泰( 担当: 共著 範囲: 清水有子「最初の禁教令―永禄8年正親町天皇の京都追放令をめぐって」)
勉誠社 2023年7月 ( ISBN:9784585325307 )
南北アメリカ大陸 : 〜一七世紀
佐々木, 憲一, 安村, 直己, 関, 雄二, 大越, 翼, 網野, 徹哉, 横山, 和加子, 金井, 光太朗, 大峰, 真理, Obara-Saeki, Tadashi, 清水, 有子, 川田, 玲子, 佐藤, 正樹, 菅谷, 成子, 細川, 道久, 鈴木, 茂
岩波書店 2022年2月 ( ISBN:9784000114240 )
バチカン図書館所蔵マリオ・マレガ資料の総合的研究
大友, 一雄, 太田, 尚宏
マレガ・プロジェクト(国文学研究資料館) 2022年2月 ( ISBN:9784875922070 )
キリシタン歴史探求の現在と未来
川村, 信三, キリスト教史学会
教文館 2021年3月 ( ISBN:9784764261501 )
近代ヒスパニック世界と文書ネットワーク
吉江, 貴文( 範囲: スペイン帝国の文書ネットワーク・システムとフィリピン)
国立民族学博物館 2019年3月 ( ISBN:9784906962716 )
国書がむすぶ外交
松方, 冬子( 範囲: 第二章 豊臣期南蛮宛て国書の料紙・封式試論)
東京大学出版会 2019年1月 ( ISBN:9784130203081 )
秀吉研究の最前線 ここまでわかった「天下人」の実像
日本史史料研究会編, 荒垣恒明, 生駒哲郎, 大嶌聖子, 岡田謙一, 小川 雄, 片山正彦, 金子 拓, 神田裕理, 木下 聡, 鈴木将典, 竹井英文, 長屋隆幸, 平野明夫, 堀越祐一, 光成準治, 渡邊大門( 担当: 共著 範囲: 秀吉は、なぜキリスト教を「禁止」したのか)
洋泉社 2015年8月
「近世化」論と日本-「東アジア」の捉え方をめぐって アジア遊学185
編者, 清水光明, 共著者, 清水光明ほ( 担当: 共著 範囲: 織田信長の対南蛮交渉と世界観の転換)
勉誠出版 2015年6月
真実の戦国時代
編者, 渡邊大門, 共著者, 西島太郎ほ( 担当: 共著 範囲: キリスト教の伝来から拒絶まで)
柏書房 2015年5月
近世日本とルソン : 「鎖国」形成史再考
清水, 有子
東京堂出版 2012年3月 ( ISBN:9784490207668 )
近世日本とルソン―「鎖国」形成史再考
( 担当: 単著)
東京堂出版 2012年3月
こんなに変わった歴史教科書
( 担当: 共著)
2008年12月
歴史のなかの移動とネットワーク
メトロポリタン史学会, 山田, 昌久, 川合, 康, 森山, 央朗, 亀長, 洋子, 清水, 有子, 帆刈, 浩之, 北村, 暁夫
桜井書店 2007年12月 ( ISBN:9784921190477 )
The Portuguese presence in Japan in the 16th and 17th centuries : 1st International conference : 5th and 6th December, Museu Nacional de Arte Antiga (National Museum of Ancient Art), Lisbon-Portugal
Antunes, Cátia, Colla, Elisabetta, Correia, Pedro, Frutuoso, Eduardo, 伊川, 健二, 岸本, 恵実, Koiso, Kioko, 岡, 美穂子, Ribeiro, Madalena, 清水, 有子, Sousa, Lúcio de, Takizawa, Osami, 山本, 博文
Tipografia Lobão 2005年 ( ISBN:9892001095 )
≪共同翻訳≫イエズス会日本管区長マテウス・デ・コウロスの書簡(1) 査読
清水有子, ホムロ・エハルト
キリシタン文化研究会会報 ( 165 ) 69 - 89 2025年5月
小俣ラポー日登美報告へのコメント—特集 シンポジウム 前近代世界における宗教運動と文化交流の諸相
清水 有子
メトロポリタン史学 = The journal of historical studies / メトロポリタン史学会 編 17 107 - 112 2021年12月
清水 有子
日本歴史 / 日本歴史学会 編 ( 843 ) 104 - 106 2018年8月
近世日本とキリスト教 : 現行教科書の問題点を中心に—特集 宗教改革500年
清水 有子
歴史地理教育 / 歴史教育者協議会 編 ( 873 ) 12 - 17 2017年12月
京極高次・高知 査読
清水 有子
キリシタン大名―布教・政策・信仰の実相― なし 305 - 319 2017年
織田信秀・秀信 査読
清水 有子
キリシタン大名―布教・政策・信仰の実相― なし 297 - 304 2017年
1865年プティジャン書簡―原文・翻刻・翻訳―「エリア写本」より―「信徒発見150周年」記念
長崎純心大学長崎学研究所編, 翻刻, 翻訳, 中島 昭子, 小川 早百合
2015年3月
潜伏キリシタン成立経緯の解明に向けて―禁教期の宣教の実態と信徒の応答を中心にー
研究課題/領域番号:24K04232 2024年4月 - 2028年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
清水 有子
配分額:4550000円 ( 直接経費:3500000円 、 間接経費:1050000円 )
キリシタンを通じて考える近世日本・東アジアの文化・思想・諸宗教
研究課題/領域番号:23K21970 2022年4月 - 2026年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
大橋 幸泰, 清水 有子, 平岡 隆二, 岸本 恵実, 折井 善果, 牧野 元紀
配分額:13910000円 ( 直接経費:10700000円 、 間接経費:3210000円 )
本科研2年目の2023年度、前科研の成果集として、『近世日本のキリシタンと異文化交流』を勉誠出版から刊行した。この書籍では、科研メンバーの研究を「キリシタンの文化と思想」、「日本を取り巻くキリシタン世界」、「キリシタン禁制の起点と終点」の3つのまとまりで構成し、キリシタンが日本のみならず東アジア世界に与えた影響について、さまざまな観点から考察した。本科研では、この成果と課題を意識して今後の研究を進めたい。
2023年度も国内外の史料調査を行うことができた。国内では、西尾市岩瀬文庫、大村市歴史資料館、長崎歴史文化博物館、長崎県立図書館郷土資料室、天草アーカイブズ、熊本大学図書館、山江村歴史民俗資料館、萩博物館、横浜開港資料館などを訪問し、調査を行った。国外では、イタリアのイエズス会文書館(ローマ)、布教聖省文書館(ローマ)、ポルトガルのアジュダ図書館(リスボン)、スペインの国立図書館(マドリード)、マレーシアの国立博物館(クアラルンプール)、歴史博物館(マラッカ)などを訪問し、調査を行った。これらを通じて、通俗的排耶書を含めた反キリシタン史料、隠れ念仏関係史料、パリ外国宣教会関係史料などを見いだした。また、ポルトガル国立トーレ・ド・トンボ文書館から17世紀イエズス会東アジア布教史の編年記録を取り寄せ、他機関所蔵本との比較・分析の結果、両者の内容的差異を見出すことができた。
以上の文書調査に加えて、いくつかの地域で現地視察を実施した。島原・天草一揆の談合島として知られる湯島など関係史跡、フランシスコ・ザビエルが初めて日本人(アンジロー)に出会ったマラッカの関係史跡などが巡見先である。
なお、共同研究の社会への還元として、東洋文庫ミュージアムの企画展「キリスト教交流史─宣教師のみた日本、アジア─」の準備に協力するとともに、科研メンバーが講演を担当したことを付記する。
キリシタンを通じて考える近世日本・東アジアの文化・思想・諸宗教
研究課題/領域番号:22H00698 2022年4月 - 2026年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
大橋 幸泰, 清水 有子, 平岡 隆二, 岸本 恵実, 折井 善果, 牧野 元紀
配分額:13910000円 ( 直接経費:10700000円 、 間接経費:3210000円 )
近代ヒスパニック世界における文書ネットワークの成立・展開・変容(衰退)過程の究明
研究課題/領域番号:18H00786 2018年4月 - 2021年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
吉江 貴文, 清水 有子, 齋藤 晃, 網野 徹哉, 中村 雄祐, 小原 正, 伏見 岳志
配分額:17290000円 ( 直接経費:13300000円 、 間接経費:3990000円 )
本研究は、15世紀末以降、海外征服・植民地化事業に乗り出したスペイン帝国が世界規模で築いた文書ネットワークの成立・展開・変容(衰退)の過程と植民地社会におけるその実態について総合的に究明を図ることを目的として計画されたものである。そうした目的を達成するため、二年目となる本年度は、次の二点に重点を置いて研究活動を展開した。
①初年度に各研究者が展開した海外学術調査の補足的な調査をに実施し、研究全体の基礎となる資料の充実を図るとともに、研究データベースの構築・分析作業を進めた。
②国内ミーティングや研究会を通して各研究領域の連携強化を図り、スペイン帝国の文書ネットワークの成立・展開・変容(衰退)の過程の究明に向けた全体的な論点の整理およびディスカッションを進めた。
具体的には以下のような研究活動を実施した。
まず4~6月にかけて国内研究者7名および海外研究協力者(ウィルデ)による打合せ会議を実施し、海外調査・国内研究の推進プラン、および来年度に予定している国際シンポの準備計画等について具体的な調整・確認を行った。また、7月以降を中心にイタリア(清水)、グアテマラ・メキシコ(小原)、ボリビア・アルゼンチン(吉江)での海外学術調査を実施し、研究資料の補完的な収集作業に当たるとともに、国内研究においては、可視化システムの構築作業(中村、伏見、真鍋、小風)および収集資料の整理・分析、データベース化作業(齋藤)を進めた。10月以降は、海外調査において収集した資料・情報の整理・分析およびデータベース化などの作業を進めるとともに、全員によるディスカッションを実施し、それぞれの研究領域についてこれまで得られた知見を共有するとともに、本研究課題の最終的な究明に向けた論点の整理を行った。
近世日本のキリシタンと異文化交流
研究課題/領域番号:17H02392 2017年4月 - 2021年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
大橋 幸泰, 清水 有子, 平岡 隆二, 岸本 恵実, 折井 善果, 牧野 元紀
配分額:15990000円 ( 直接経費:12300000円 、 間接経費:3690000円 )
本研究は、近世日本の国家・社会に大きな影響を与えたキリシタンをめぐる動向に注目し、前近代の異文化交流の実態とその歴史的意味を追究しようとするものである。とりわけ、ヨーロッパ、中国、東南アジア、日本の間をつないだキリシタン書の世界的な情報メディア性に着目し、キリシタン文化を、日欧交流を超えた多元性でとらえなおすことに留意した。その結果、ヨーロッパの文化や思想が流入してきた東アジアにおいて、既存の文化・思想とどのような融合と摩擦が起こったのかを明らかにするとともに、それが逆にヨーロッパのキリスト教世界へどのような影響がもたらされたのかを考えることができた。
朱印船のアジア史的研究:16~17世紀、日本往来の「国書」と外交使節
研究課題/領域番号:15H03236 2015年4月 - 2019年3月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
松方 冬子, 蓮田 隆志, 橋本 雄, 岡本 真, 彭 浩, 高野 香子, 川口 洋史, 木村 可奈子, 清水 有子, 原田 亜希子, 北川 香子, 西澤 美穂子
配分額:15990000円 ( 直接経費:12300000円 、 間接経費:3690000円 )
主たる成果として、松方冬子編『国書がむすぶ外交』(東京大学出版会、2019年)を刊行し、前近代のユーラシアの全域にみられた「国書外交」とその周辺にあった通航証について明らかにした。おもな論点は、今までtributary system(華夷秩序・朝貢体制・東アジア国際秩序などと訳される)と呼ばれてきたものは、その実態からみるならば国書外交と呼べるものであること、国と国をつなぐ仲介者(商人や宗教者、国書の運び手となることが多い)の役割が重要であること、である。台湾の中央研究院で日明勘合底簿の手掛かりとなる史料を発見するなど、多くの実証的な新知見を明らかにした。
キリシタン禁制の日本的特質―中国、朝鮮との比較を踏まえて―
研究課題/領域番号:09J40188 2009年 - 2011年
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費
清水 有子
配分額:2700000円 ( 直接経費:2700000円 )
本研究は、16-17世紀、日本の統一政権によるキリスト教禁教が徹底した排撃性をともなった原因を、清朝中国および李氏朝鮮の同事例との比較を通して考察し、そこから東アジアにおける近世日本の統治の特質を解明することを目的としている。本年度の研究成果は以下の2点である。
第1に、日本のキリシタンの内面的世界と在地社会への影響解明に取り組んだ。イエズス会宣教師の報告書を読解したところ、当該期の日本人のキリスト教受容の特徴として、受容が個人の問題ではなく、個人に優越する地位を占め、個人を規制していた共同体の問題であることが考えられた。このため、戦国期の社会構造やそこで既存宗教(寺社等)が果たしていた役割をテーマとする先行研究を収集・読解し、当該時期のキリスト教受容の構造を歴史的に理解し把握することに努めた。その結果、日本では領主領民が一体となったキリシタン領国を形成したが、彼らはキリスト教信仰を通して外国の統治者、政治勢力との精神的紐帯を有し、固有のヴィジョンあるいはアイデンティティを持つ勢力として成長しつつあった点が明らかとなった。またこの点こそが日本の統一権力に過酷な禁教政策をとらせた要因であるという結論に達した。以上について本年度中に活字の成果を出すことはできなかったが、平成24年8月に開催される東北アジアキリスト教史学会で口頭報告する予定である。
第2の成果として、従来の研究成果をとりまとめ、単著『近世日本とルソン-「鎖国」形成史再考』を東京堂出版より刊行した。本書では、日本のキリシタン禁教政策を、フィリピン諸島ルソン島のスペイン勢力との交流関係を切り口に再考し、日本のキリシタンの自律的動向を禁教の原因とみなした。
本年の研究成果から、日本のキリシタン禁教は、ルソンとの交流関係を背景に、外国の君主との精神的紐帯を有する固有の領主勢力として成長しつつあった、キリシタンに対する統一政権の対抗的措置とみなすことができる。そしてその過酷さの要因は、キリシタンが統一政権に代わり国家統治を担う勢力として抬頭することを可能とした、日本の社会構造に求められる.